リーダーシップ

【全然違う】リーダーシップとマネジメントの違い【徹底比較】

経営学をこれから学ぶ人、ビジネス書を熱心に読まれている方、会社でマネジメント業務にこれからなられる方がまず混乱するのが「リーダー」、「マネージャー」、「リーダーシップ」、「マネジメント」という4つの言葉です。

これらは言葉遊びの問題ではなく、そこには明確な意味の違いが存在します。

今回の記事では、その関係性とそれぞれの言葉が目指す目的・意義について解説したいと思います。最後までご覧になっていただければ、これまで学んできたことと疑問に思っていたことの整理できると思います。

リーダーシップとマネジメントの違いとは

「リーダーシップ」と「マネジメント」という2つの言葉の違い、関係性についてみていきましょう。

マネジメントの意味・定義

マネジメントとは直訳すれば【管理する】という意味に翻訳されます。この言葉の本質は「自分がする」のではなく「誰かにやらせる」ことを意味します。

例えば、飲食チェーンであれば、アルバイトは即戦力です。マニュアル通りに注文を聞いて、調理をする。知識やスキルがない方でもある程度の戦力になります。それは業務オペレーション、アプリやマニュアルの整備、ポジションの分業化など、人材のスキルに依存しないように上手くマネジメントされているからです。

ビジネスを仕組み化し、数値で評価し、課題点を発見し、改善に取り組むあらゆる戦略・戦術がマネジメントと定義できます。

リーダーシップの定義

しかし、上記のような店舗経営でも、売上や利益率は店舗間で異なってきます。黒字店舗、赤字店舗、リピータが多い店舗、リピータがいない店舗といったように全く同じビジネスモデルに関わらず、成果は変わります。

それは中で働く人が変わるからです。

能力が違う、職場文化が違う、年齢が違う、様々な違いがあります。つまり、どれだけ「こうすれば上手くいく」という正解がわかっていたとしても、中の人がそれを実現する能力ややる気が不足していれば、計画通りに物事を進める事が出来ません。

日本人的に言うのであれば、現場力が足りていません。

リーダーシップとマネジメントの関係性

つまり整理すると”マネジメントは経営の仕組みというハード部分”を司り、”リーダーシップは計画の遂行というソフト部分”を司るといえます。

リーダーシップとマネジメントの比較

リーダーシップとマネジメントを比較すると以下のような違いになります。

マネジメントリーダーシップ
実施者経営者・役員
中間管理職
現場責任者(店長)
職場の全メンバー
問題意識売上が下がっている
コストが上がっている
この業績目標が達成できていない
この指標をよくしたい
報連相が出来ていない
能力の差が大きい
指示待ちスタッフが多い
連携が出来ていない
解決方法マニュアルがわかりづらい
目標設定があいまいだ
人事評価を見直そう
余計な業務を削減しよう
アプリを導入しよう
●●を必ずするようにしよう
●●の指導を強化しよう
●●の話し合いをしよう
●●を優先するようにしよう
●●をやめさせよう
行動の完了施策を実行すれば終わり決めた事ができるまで

マネジメントはマクロ(全体)視点であるのに対し、リーダーシップはミクロ(現場)視点で物事を考えます。

マネジメントは数値指標だけを見て、業績目標が達成できていないのは「●●の指標が悪いせいだ。●●の指標を改善しろ」というミッションを与えますが、数値だけでは現場で何が起きているのかを理解できません。

しかし、現場の人間は●●の指標が悪いのは、「○○の能力ができている人とそうでない人に差がある事が問題で、誰もが当たり前に△△ができるようになればリピーターは増える」といったように、数値を日本語に翻訳する事が出来ます。

現場管理職(店長)が変われば売上が変わるという言葉の本質

上記のように、数値を言語化できるのは当事者である現場の人間ですが、どうしても現場の人間はマネジメントに対する理解や知識が乏しくなります。

そういった訓練や教育を受けず、業務に関する指導や経験しかしないからです。

数値だけでは具体的な課題把握や課題解決に直結する指示が出せない。かといって現場サイドの人間は全体的な思考が出来ない。

中間離職の人材不足に悩んでいる企業は非常に多く、高額な設備やアプリを導入したり、優秀なコンサルタントをいれても、業績がよくならない。

それはマネジメントを現場に落とし込むリーダーシップが不足しているからです。

リーダーとマネージャーの違い

では次にリーダーとマネージャーという言葉の違いについてみていきます。

マネージャーの定義:管理職とは何をする人か?

現場スタッフの仕事は「与えられた業務を以下に早く、精確に、高品質にできるか」さえ考えていればいいです。しかし、チームの長となるとそうはいかなくなります。

  • 能力が低い社員に対して、指導をしなくてはいけない。
  • メンバー間の不満や人間関係を上手く調整しないといけない。
  • 能力に合った仕事の割り振りやタスクスケジュールの管理をしないといけない。
  • 業務に付随する事務・管理作業をしないといけない。

マネジメントしなければいけないことは非常に多岐に渡り、ただこなすだけでなくて、高い質で業務の効率化、質の向上につなげるレベルで実行するには、とてもではありませんが、1人では時間的に不可能ですし、学ばなければいけない知識レベルで考えても無理です。

つまり、マネージャーとは、自分が担当するチームの成果に対する責任者なだけで、実際には作業がしない人がほとんどです。

少し混乱するかもしれませんが、以下の言葉は全てマネージャーを指しています。ほとんどの本や動画では【リーダー=マネージャー】とご理解してもらえればOKだと思います。

本来の意味でのリーダーとはどんな人か?

リーダーは基本的には裁量権や責任といったものはなく、肩書きであることがほとんどです。

例えば、飲食店で笑顔に対して凄くいいなと思っているスタッフがいいと思っているとします。「みんな、Aさんの笑顔を見習ってくれ。Aさんの柔らかさは自分の目指すイメージと一致する」といったように、課題や目指す目標によって、誰がそれを得意としている人は変わり、それを得意としている人がリーダーになります。

すると「笑顔で接客する、柔らかく接客するという話題」では、Aさんの経験が浅かろうと先輩スタッフもAさんの話を聞くし、Aさんの真似をしようとします。あくまで、その課題に限定されるリーダーであるだけであるからです。

リーダーに任せて成果を出すのがマネージャーの仕事

マネージャーは何が課題で、それを解決するには誰が適任かということさえ見えていれば十分です。状況によって、課題によって適任となるリーダーは違います。

我武者羅に努力する、真面目に取り組むという風土を職場にもたらしたい。そういった課題であれば、新人社員がリーダーになるケースだってあります。やる気が合って、誰もが助けたくなる新人をリーダーにして、知識や経験をベテランにサポートさせる。など、誰をリーダーにすべきかは状況によってころころ変わります。

まとめ:リーダーシップを上手くマネジメントしよう

リーダーシップとは実際の行動であり、具体的な作業にひもづきます。

これが誰もがリーダーシップを発揮すべき理由でもあり、マネージャー(リーダー)の仕事は、課題にあわせて、それを得意とする社員にミッションを与え、リーダーシップを発揮するようにマネジメントすることです。

つまり、リーダーシップを発揮するのは、マネージャー(リーダー)ではなくて、一般メンバーであるといえます。

現場で具体的な解決行動をとれているから成果は変わります。そして、現場で解決行動を取るのは現場社員であり、新人に元気がない、やる気のない社員が多い職場で業績が振るわないのはそのためです。

このカテゴリでは、社員1人1人にリーダーシップを発揮してもらう、主体的・積極的に動くようにやる気を引き出す、個性を伸ばす、向上心を持たせる、試行錯誤をさせる、責任感を持ってもらうための「人を動かすための技術」について解説しています。

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