仕事術

要領がいい人になるには|要領よく仕事するための5つのコツ

要領がいい人とは以下の3つの特徴を持つ人の事です。

  • 努力に無駄がない。頑張れば頑張るほど成果につながる。
  • 人より短時間の努力・作業時間を済ませられる。
  • 知識レベルや能力以上の成果を出せる。

”要領がいい”という言葉は「効率的である」という良い意味で使われる一方で、「ずる賢い」という悪い意味で使われることもあります。

この「要領がいい」という言葉の本質は”物事を「自分目線」でなく「他人目線」で考えることができる。”ことにあります。

「言われたとおりにした。」、「真面目に頑張った」この言葉は「自分は言われたとおりに、真面目にやったんだから、成果がでなくても褒めてくれよという心理」に基づいています。

上司や先輩、顧客に気に入られるのが上手い。ずる賢い。せこい。

本当にそうでしょうか?

  • 「相手が求める事が何かを考え、より効率的な方法を自分なりに考える人」
  • 「思考停止状態でただ言われたことだけをやる人」

どちらが本当の意味で真面目であると言えるのでしょうか?

この記事では以下のことについてお伝えしています。

この記事でお伝えすること

  • 要領がいい人の3つの特徴
  • 要領が良い人と悪い人の違い
  • 要領よくなるための5つのコツ

是非最後までご覧になってみてください。

1.要領が良い人の3つの特徴

冒頭でも触れましたが、要領が良い人とは簡単にいえば、「最短時間・最小努力で・より大きな成果を出せる人」の事を言います。

要領が良い人の共通点として3つの特徴があります。

要領が良い人の考え方:考えてから行動する

要領が良い人は、行動する前にしっかりと目的を考えてから行動に移します。

行動の目的どんな行動を重視する。
○○の作業を終わらせるこの工程・作業は質に左右しないから、省略しよう。
○○の作業の成果を出すこの業務で重要な部分は○○だ。後はある程度しておけばいい。
○○の作業を任された1人でできる自信がないから、先輩にいつでも助けてもらえるようにしよう。
上司に評価されるこの上司はこのポイントを重視するからこの部分を徹底的にこだわる。
先輩に気に入られるこの先輩はこういう性格の人が好きだから、こういう感じに接しよう。

「作業を早く終わらせる」、「高く評価される」、「成果を出す」

目的が変われば、「自分がすべきこと」は変わります。

要領の良い人は必ずゴールをイメージし、どのような未来(結果)を得たいのか?という具体的な目標を設定してから取り組みます。

おすすめ記事

行動を始める前にゴールを設定し、ゴールから逆算して、自分がすべき事を考える力をロジカルシンキング(論理的思考)といいます。物事を多角的な視点から捉え、より先の未来の見通しを持てればもてるほど、物事の本質を見極めやすくなります。以下の記事では、物事を客観的に捉えるための力についてご紹介しているので当記事と合わせて読んでみてください。

要領が良い人の仕事の仕方:1分でも多くの時間を作る

時間というのは非常に重要です。仕事が遅い人は、作業を終えればすぐに次の指示が飛んできます。指示をする先輩や同僚からすれば、作業を終えるのを「まだか、まだか」と待っているからです。なので、基本的に仕事が遅い人は成長速度も遅いです。

逆に仕事を早く効率的に終わらせるほど、次の作業のための準備をじっくり取れます。「今回これをやってこうなった。次はこう直そう」とか、作業をしていても時間に終われないので「周りはどんな感じでやっているのかな?これはいいな。僕も真似よう。」といった観察時間が取れます。仕事を早く終わらせて、他の人の仕事が終わる時間の間に「振り返り」や「次の準備」をしています。

だから、どんどん効率がよくなるし、仕事の質も上がり、先輩や上司から評価されるのです。

時間を作るために、質やスピードに関係のない無駄な作業は怒られない程度に片手間で済ませる。要領よい人は「時間を作る」ことに対して徹底的に取り組んでいます。

要領がいい人は職場で嫌われるというのは嘘

「なぜあいつだけ」や「能力がないくせに」など、要領の良い人は妬まれたり、嫉妬されたりして嫌われるというのは全くの嘘です。

嘘というか、同僚や先輩、後輩から悪感情を持たれている時点で仕事の相談や作業のお願い、サポート、フォローを次から頼みにくくなるので、「今さえ良ければいい」という人はただ作業スピードが早い、サボり方を知っているだけで、要領が良い人とはいえません。

要領が良い人は、自分が仕事がしやすい、居心地が良い職場になるように、常に周囲の人たちの感情の動きを考え、自分の言動や振る舞いに対してどのような反応をしそうかを理解したうえで、自分に対して良い印象を持ってもらえるように振舞います。

会社・職場に敵を作っている時点で要領が良いとは言えません。

2.要領の”良い人”と”悪い人”の違い

要領が悪い人は、一生懸命やっていても、なぜ要領が悪くなってしまうのか?

それは「自分が努力しなくて言い理由」・「仕事が出来なくても仕方がない理由」を探しているからです。

  1. 自分は要領悪い。
  2. だから仕事が遅いのも仕方がない。
  3. だって能力が周りと比べて低いから。
  4. それでも自分なりにやっている。
  5. 自分にそのようなことを要求されてもできない。

と能力がない自分を正当化します。

発達障害や特別な理由があれば別ですが、要領が悪い人のほとんどは「他の人と同じ様なレベルを求めないでくれ!」と自分を変えることに非常に強い反発を感じます。

要領が悪い(よくない)人の3つの考え方の特徴

要領が悪い人の「努力をしなくていい考え方」には以下の3つの特徴が存在します。

特徴①:受身でいる立場でいつづけようとする

要領が悪い人は、悪い意味で真面目です。「この場合はどうしたらいいですか」・「次に何をすればいいですか」・「○○してもいいですか」と先輩や上司にあらゆる事を質問・確認します。そうすれば「○○しろといったのでしました。」といったように、上司や先輩の責任のせいにできます。だから要領の悪い人は、あらゆる事を他人のせいにするし、失敗しても「自分なりに努力した」と自分の非を心の底から認めません。

要領の悪い人のほとんどは「要領よくなりたい」となんか思いません。受身的な立場でいたほうが圧倒的に楽であるからです。

特徴②:「自分はこう思いました。」としか言わない

誰かと何かを協力して進めるとき、指示や指導を聞く時、常に相手がいます。

「自分はこう感じた。」、「こう思った。」、「こうだと理解した。」要領が悪い人は、何を話していても常に自分の世界だけです。相手の意図や考えを理解しようとかはしません。なのでミスリードが起きても「こういう指示や指導だと思いました。」や原因を考えず、結果に対して「すみません」と謝ります。

「自分はこう思いました」という感想を伝えれば会話はそこで終わりです。感想に反論は出来ないからです。

要領が悪い人に対して、指示や指導をしても響かないのはそのためです。

特徴③:どれだけ自分が頑張ったでしか物事を捉えられない

要領が悪い人は「どれだけ時間がかかったか」、「どれほど肉体的に疲れたか」、「どれほど精神的に辛かったか」という「自分がこれだけ頑張ったのを見て欲しい」という要求ばかりします。今の話ばかりをして、「これからや未来の話」を全く聞いてくれないので、効率や質について話したくても「これだけ頑張ったんですよ!」とばかり主張されれば、話す側は「もういいや。」と諦めたくなります。

成果に関係なく「自分の努力を無条件で評価しろ」という思考が成長しない一番の原因です。

要領が良い人と悪い人の違いは視点の差にある

要領が良い人と要領の悪い人の差は「今」と「未来」の視点の違いにあります。

要領の良い人は今ではなく未来をみています。

  1. 次はこの手順でやれば、もっと早く終わるかも。
  2. こういう根回しをしておけば、もっとやりやすくなるかも。
  3. この部分にこだわれば、高く評価してくれるかも。

上記のように「今、仕事が遅くても、能力がなくても、サポートがなくても、こうすれば良い未来になるはずだ」と思って仕事をします。少しでもより良い未来にするために努力します。

良い未来にするには、努力の必要性が発生します。上司や先輩、後輩、顧客とのコミュニケーション、周囲の観察、振り返り、試行錯誤、勉強など、1ヵ月後に要領よく動けるようになるための努力をします。

要領が悪い人は「今出来ない自分を守るために努力をしない理由を探している」のに対し、要領が良い人は「数ヵ月後に楽をするために今出来る全力の努力」をします。

これが要領が良い人と悪い人の一番の違いです。

3.要領がいい人になるには?要領よくなるための5つのコツ

要領のよい人になるには、今、知識がなくても、能力がなくても大丈夫です。

少しの”意識の切り替え””自分を変える努力をする覚悟”の2つができれば、誰でもある程度は要領よくなることは可能です。

最後に要領よくなるための5つのコツとそれを身に付ける5STEPを紹介したいと思います。

STEP1:要領よく仕事をするために”自分が好意的に接しよう”

要領よく仕事をするためには、相手の性格が嫌い、言動や態度、振る舞いが生理的に無理などの感情論で決めることはやめましょう。

例え、相手と仕事の直接的な関わりがなくとも、そういった反応をしている自分に対して、他の人が嫌悪感を持つかもしれません。会社では誰が見ているかわからない、自分の会社であらゆる発言、行動、態度、仕草は誰かに観察されていると言う意識を持ちましょう。

誰に対しても好意的に接していると周囲から見られるコツ

  • 心の中で「この人無理。」と思っても口に出さない、顔に出さない。
  • 心の中で嫌いな人に対しても笑顔で接する、自分から話しかける。
  • 相手の発言内容に対して、否定から入らない。
  • 自分の話よりも相手が話す時間を増やす(=この人は自分に興味があると思わせる)。
  • 挨拶を自分からする(声のトーンや大きさ、表情に感情がこもっていなければ逆効果)

STEP2:要領よく職場で立ち回るために”必要とされる人になろう”

要領よくなるためには、「ただの良い人」であるだけでなく、その人にとって必要でなければいけません。

「この人がいると助かる」、「この人が頼みやすい人だ」という相手のために自分がまず役立つことができれば、要領よく動くための環境が出来上がります。

要領の良い人が周りから得ている評価の一例

  • 周囲が困っていたり、落ち込んでいることにすぐに気付く人だなぁ。
  • 自分から代わりにしておきましょうか?と言ってくれるので頼みやすい。
  • 手が空いていると誰かを助けていて、一緒に働いていて気持ちが良い。

STEP3:会社で要領よく動くために”相手感情を考えて立ち回ろう”

ここまでの2STEPで「要領が良いのと関係があるの?」と思われたかもしれません。しかし、この2STEPはとても重要な仕込みです。

なぜなら、ここから後のSTEPで先輩や上司から可愛がられたり、成果を出していくと必ず同僚や後輩から妬み・嫉妬という感情が生まれてきて、仕事を任せたり、助けてもらったり、相談しにくくなるからです。結果を出し続けても、「あの人は応援したい」、「出来ることがあればいってくれたら手伝うから!」と言うような空気を作り上げておくことは非常に重要です。

特に東大卒とかのエリート新卒の方は「いきなり実力を発揮するのではなく、まず関係性を作るまでは周囲と同じような感じで動くこと」を強くおすすめします。”叩かれない杭”になることは社会人として非常に大切な力です。

特に会話では正論や合理性ではなく以下の事を意識して要領よく会話するようにしましょう。

  • 正直、無駄な時間とは思うけど、この人には本題ではなく、雑談から入る。
  • この人は直球でいうと猛反発するから、先に褒めてから直して欲しい事を言わないといけない。
  • この先輩は、このような言い方をすると喜んで手伝ってくれるから、こういうキャラを演じておこう。

STEP4:会社で要領のいい人の”味方を増やすとはどういうことか”

要領よく動くには、いつでも「お願いできる」・「頼りに出来る」・「相談できる」人が職場に何人いるかで決まります。

仕事で成果を出せば、能力を評価されれば、新しい仕事を教えてもらったり、役割を任されたり、より難しい目標を与えられたり、どんどんと自分のやることは増えていきます。ここで冒頭の「時間を作る話」につながってきます。

常に仕事とは「わかった」→「慣れた」→「わからない」→「わかった」の繰り返しです。

仕事に慣れたと思ったら新しい事を任される、目標レベルが上がり、「今の自分では達成できていない、あるいはやったことのないことをできるようにしろ」と言われます。なので、仕事が難しくなればなるほど、作業時間よりも「振り返る、試行錯誤する時間」を増やす事が重要になってきます。

そこで大事なのは仲間です。

  • その仕事なら僕がやっておきますよ、と後輩が負担を減らしてくれる。
  • 悩んでいるのか、話を聞いてやろう、と上司が自分の心配をしてくれる。
  • そのことなら俺からあの人へ言っておいてやるよ、と先輩が手助けをしてくれる。

自分の作業時間というのは定時で8時間が最大です。

しかし、より多くの人に手伝ってもらえればどうでしょうか?

後輩2人が1時間ずつ頼んでおいてくれた作業をしてくれれば、実質自分が担当している作業の実作業時間は10時間になります。自分がやらなくても誰かが代わりにすれば、それはあなたの成果です。

STEP5:要領の良い人は”成果を出せる環境を作り上げることができる”

ここまでで要領よい人の具体的な能力や知識とかは一切触れていませんでした。なぜなら、それは枝葉の話であるからです。

手前味噌の話しになって申し訳ないのですが、僕は10代の頃から、経験したことのないアルバイトをするのが好きで、様々な業界を経験し、その全てで短期間で職場の中心メンバーになる事がで来ました。

それは知識とか能力ではなくて、伸びる環境を作り上げるノウハウを身につけていたからなんです。

  • 先輩からこの作業で重要なポイントはここ。他はあまり気にしなくていい。
  • そのやり方より、こうした方が早く出来るよ。
  • この仕事で優先順位はね・・・

僕は徹底して「怒りやすい新人」であることを大切にしました。

「この子はやる気がある」きつい言い方をしても「なるほど!そうします!」という気持ちがいい反応が返ってくる。と思ってもらえるように努力しました。

大体どんな仕事でも他の人が1年で学ぶことを1~3ヶ月でできていました。それは僕が賢いと言う理由ではなくて、単純に先輩から怒られる回数が4倍であったからです。だから、様々な知識や気付きを短期間で得ることができたのです。

4.要領よく仕事するために一番大事な事

要領よくなるためには、自分で気付かないといけない、学ばないといけないということはありません。

例えば、100時間やって気づくことを最初から先輩に教えてもらえていればその時間は要りませんよね。もちろん、人とコミュニケーションが増えるほど、「意味不明なことで怒ってくる人」や「え?それ僕が悪いの?」といった理不尽な事を言われることも増えます。

でも人よりフィードバックが多ければ多いほど、味方が多いほど、学びの機会は多いし、人から助けてもらえることも増えるし、一人で黙々とやるより成果は出やすいです。

やはり数の暴力は偉大です。

「自分が成長するために味方を何人増やせるか?」が大事です。

コミュニケーションがある人は能力が高いのではなくて、コミュニケーション力があるから能力が伸びやすいのです。

要領よくなれるかどうかは環境で決まります。

自分の能力や知識に自信がない人も「自分を助けてくれる人間環境を作る」ことは挑戦できるはずです。

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