「中小企業の自社に高学歴の優秀な人材が入ってきたものの、彼らが現場で全く馴染めず、すぐに早期離職してしまった……」という苦い経験はありませんか?
現場の社員に話を聞いてみても「大卒はプライドばかり高くて使えない」「指示待ちで気が利かない」「理屈ばかりで手が動かない」という愚痴ばかり。むしろ、高卒上がりや学歴が高くない子の方が、愛想も良くて気が利いて、動きも早くて現場の即戦力になるという意見が多いものです。
高学歴の子がたまたま自社に来てくれても、もてあました末に早期離職が多発し、次の採用を躊躇してしまう経営者は少なくありません。
しかし、経営者は「会社がこれ以上大きくなるには、これまでの現場の力だけじゃ駄目だ」ということも同時に痛感しています。
将来の経営幹部候補になりそうなクレバーな人材をこれからは確実に定着させていかなければ、いつまで経ってもワンマン企業のままであるからです。
この記事では、”高学歴人材が中小企業で馴染めずもてあまされてしまう構造的な理由”と、彼らの強みである「頭の回転の速さ」を活かして、現場のエース・将来の経営幹部候補へと変えて使いこなす具体的な扱い方を解説しています。
最後までご覧いただければ、高学歴の大卒社員が高卒叩き上げのベテラン社員と衝突せずに可愛がってもらえ、組織を中堅企業・大手企業へと次のステージへ引き上げる具体的な人材育成・定着方法がわかります。
大手企業に就職できずに中小企業に流れてきた「金の卵」の才能を開花させ、組織に巻き込む手順を一緒に考えてみましょう。
1. 中小企業がせっかく採用できた高学歴を「もてあまして」しまう3つの理由
なぜ中小企業では「高学歴大卒」という、将来の経営幹部候補たる”金の卵”をもてあましてしまうのでしょうか。
その原因は「組織との構造的なミスマッチ」にあります。
理由①:初期キャリアで求められる力が「身体操作アビリティ」であるから
人材に余裕のない中小企業やスタートアップ企業にとって、人件費というのは大きな負担であり、早期の即戦力化が求められます。そのため、入社直後の新卒社員や若手人材に求められる力は、以下のような要素に集中しがちです。
- 動作が速く、テキパキと動けること
- 動きの導線に無駄がなく、要領よく仕事が進められること
- 作業の慣れへのスピードが高く、数回作業をすれば一人で任せられること
つまり、中小企業の初期キャリアにおいては「身体操作アビリティが高いこと=仕事ができる」ということになります。「運動神経の良い子」「現場のプレイヤーとしての手際の良さ」を持つ子が、教育担当の先輩や職場の仲間から「あの子は仕事ができるね」と評価を受けるのです。
高学歴は「文官教育」しか受けてこなかった人種である
しかし残念ながら、高学歴新卒は初期段階において”現場の作業ワーカーとしての適性”はそれほど高くありません。
なぜなら「周りの空気を読んで自発的に動く」や「与えられたルーティンワークを高い精度で早くこなす」といった能力は、主にアルバイトや部活動の現場で培われるスキルだからです。
高学歴の子たちの学生時代は、言うまでもなく受験勉強漬けです。
国公立大学や私立の難関校に合格しようと考えれば、指定校推薦や浪人でもしない限り、部活とトップレベルの勉強を両立するのはほぼ不可能です。また入学後も学校の授業や論文、課題に追われ、アルバイトに没頭する時間なんてほんのわずかしかありません。
そのため、入社直後のスタートダッシュにおいては、他の叩き上げ人材と違って「身体操作や動作の要領の良さ」という点で、業務に慣れるまで時間がかかるのは構造上仕方がありません。
最初は作業が不慣れな姿を見て、現場の先輩は「少しでも頭を使えば、こうすればいいとわかるじゃないか。高学歴なのに期待外れだ」と思うかもしれません。しかし、これは単にアウトプットの経験が不足しているだけです。彼らは圧倒的な「学習力」を備えています。適切なサポートと指導さえあれば、入社して1年もすれば肉体的な業務もそつなくこなせるようになります。
それだけでなく、入社後3年もすれば「自分が作業する」だけでなく、作業工程の効率化を図ったり、マニュアルを改善したり、数値に基づいたロジカルな改善案を企画できるようになるため、会社を次のステージへ引き上げる幹部候補としてなくてはならない存在へと化けるポテンシャルを秘めています。
中小企業の「現場至上主義」が引き起こす評価バグ
具体的に、10店舗ほどの飲食店を経営する中小企業の例で考えてみましょう。
ある高学歴の学生が、就職活動の末にその飲食店に正社員として採用されたとします。真面目だけれど、繁忙期やピークの時間帯になると慌ててしまいミスをしたり、複数の行動を同時並行で進めることができない彼を見て、現場の店長は「いい大学を出ているのに現場の仕事はできない」と、バッサリ低い評価を下してしまいます。
しかしこれは、あくまで「現場の作業力」という狭いモノサシだけでその子の評価をした場合です。
そして最悪なのは、一旦「仕事ができない」というレッテルを貼ると、現場の先輩社員は高学歴新卒に対して、本来の店舗マネジメントや管理業務を任せようとしなくなってしまう点です。
もしも経営者や店長が「作業はアルバイトに任せて、君は頭が良いんだから指示出しや店の改善案を一緒に考えてよ。店舗の数字の見方は教えるからさ」と、彼の知性にレバレッジを効かせる扱い方をしたらどうでしょうか。原価ロスの計算、SNS広告運用、エースアルバイターの動きを観察したマニュアルの言語化など、店舗全体の数値を改善することに大きく貢献してくれるはずです。
初期の現場作業力がないことだけを理由に、本来教えるべき管理・企画業務を職場の先輩社員が遮断してしまうことこそが、中小企業が優秀な人材をもてあます最大の弊害です。
理由②:高学歴新卒と現場叩き上げでは「学習アプローチ」が真逆であるから
また、高学歴の社員が職場に馴染めず、現場のベテラン社員と衝突してしまう理由には、双方の”思考・学習方法の違い”が挙げられます。
高学歴な人材は、大学での研究や受験勉強を通じて、論理的思考・定量的なものの考え方をすることが癖になっています。そのため”行動しながら考えることが苦手”で、まずは専門知識や用語を学び、マニュアルを見ながら業務の全体的な流れを把握し、そこから仕事に対して「どう振舞えば効率的に動けるのか?」「どうすれば売上などの業績指標を向上させることができるのか?」を自分なりに構築してから仕事に臨む「仮説検証型の業務遂行」を好みます。
しかし、現場叩き上げ社員は「経験論型(行動してから考えること)」を得意としています。とりあえずやってみなければわからないので「やってみて上手くいったことを次も繰り返そう」「こうすれば失敗したので、次はこれを変えてみよう」という、身体の感覚による定性的な業務遂行を好む傾向にあります。
この根本的な違いによって、現場からは「質問とか別にいいから、指示されたらすぐに動け」「とりあえずやればわかるから、手を早く動かしてくれ」という不満が出て、お互いに「やっぱり大卒とは話が合わない」「現場の人は何も考えていない」という深い溝が生まれてしまうのです。
| 比較項目 | 高学歴大卒(文官教育型) | 現場叩き上げ(経験論型) |
| 学習アプローチ | 仮説検証型(理屈を理解してから動く) | 定性的・経験論型(とりあえずやってみて体で覚える) |
| 情報のインプット源 | 文書・データ(マニュアル、事例) | 口頭・背中(「見て覚えろ」「普通こうする」) |
| 行動のトリガー | 「方法論」と「目的」が納得できた時 | 「目の前の作業」を指示された時 |
| 思考のプロセス | 全体像を把握 ➔ 因数分解 ➔ 実行 | 実行 ➔ 結果の観測 ➔ パターン化 |
| 得意な領域 | 業務の効率化、仕組み化、数値分析 | 突発的なトラブル対応、現場の職人技 |
| 現場で起きるバグ | **「理屈ばかりで手が動かない」**と嫌われる | **「感覚頼みで言語化できない」**ため次期管理職になれない |
理由③:叩き上げの現場主義と高学歴の合理主義で「価値観が衝突」するから
人材に余裕がなく、多くの社員が複数の業務や役割を兼任している中小企業にとって、時間を取って手取り足取り教える余裕はありません。そのため、伝統的に「見て学ぶ力」を持つ人材、すなわち「体育会系採用」が重視されてきました。
日本の中小企業で体育会系人材が重宝されてきたのには、以下の3つの明確なメリットがあるからです。
体育会系採用のメリット3つ
- 「言葉にできない感覚」を体で覚える訓練を何年もやっている「見て覚えろ」「とりあえず100回やってコツを掴め」という雑な教育環境であっても、文句を言わず、泥臭い試行錯誤の末に仕事をマスターする能力が圧倒的に高い。
- 「周囲の空気を読む(同調する)力」が極めて高い職場の空気を察知し、「今質問できる状況か」を先輩の動きを見てタイミングを計れるため、現場の調和を乱さず、先輩社員から「可愛い後輩」として引っ張り上げてもらいやすい。
- 「成果が出るまで量をこなせる」という強烈な成功体験を持っている「限界まで練習量を詰め込んだ結果、大会で勝てた」という経験があるため、効率や正しさを議論する前に、まずは先輩の指示に忠実に動いて圧倒的な量をこなすことができる。
上記の要素は「現場での仕事を最最速かつ摩擦ゼロで回すための人材」としては完璧です。
しかし、こうした「体で覚える教育論」に対して、論理的思考を得意とする高学歴人材は、真逆の強烈な不満(絶望)を抱くことになります。
高学歴が感じる会社への不満
- 根拠が全くない「指示や根性論」は「理不尽」に映る
受験勉強の世界では、非効率な勉強時間をどれだけ増やしても点数には直結しません。そのため現場にある「先輩の言うことは絶対」「理屈はいいから言われた通りにしろ」という考え方を「非効率な思考放棄」と感じ、組織に対するロイヤリティを著しく低下させます。 - 「量によるゴリ押し」は最も知性の低いアプローチだと思う
彼らが大事にするのは、いかに最小限の努力で最大の成果を出すかという「効率化(タイパ)」です。そのため、「残業するのが当たり前」という根根性論は、「生産性を良くして残業をなくす仕組みを作ろうとしない、知性の低い行動」に映ってしまいます。 - 行き当たりばったりで、変化を拒む組織に嫌気が差す
高学歴は「なぜ失敗したのか」「なぜ上手くいったのか」という因果関係を明確にしたい生き物です。にもかかわらず、先輩や上司が「これまでそうしてきたから」という過去のやり方に固執し、未来に対する建設的な議論が全くできない村社会のような組織だと感じたとき、彼らは「この会社は100年経っても変わらない」と未来への不安を抱き、脱出(早期離職)を決意します。
乱暴で職人気質な上司であっても、その人が職人としての明確な哲学や持論を持っていれば、高学歴側も「この人は自分にないものを持っている。尊敬できる」と信頼を寄せます。
つまり、彼らが馴染もうとしない真の原因は「非効率で変化を拒み、建設的な議論を無視して現状維持をしたい人たちの集団」に見えてしまうことなのです。このポイントさえ経営者が押さえ、適切な扱い方をマスターすれば、中小企業でも高学歴の早期離職を劇的に防ぎ、将来の経営幹部候補へと育成することは十分に可能です。
2. 高学歴社員を現場のエースへと変え、中小企業に定着させる3つの解決策
では、この構造的ミスマッチを解消し、高学歴大卒と現場の叩き上げベテラン社員を融和させて職場に馴染ませるにはどうすればよいのでしょうか?
中小企業の経営者や上司が実践すべき3つのアプローチを解説します。
解決策①:「論理主義」から「事実主義」へのパラダイムシフトを促す
現場のベテランは「高学歴はいけすかない、理屈ばかりで動かない」と言い、高学歴は「おじさんたちは非効率で根拠がない」と言う。育ってきた環境や教育のレールが違えば、価値観が合わないのは当然のことです。
そこで、経営者や上司が間でやるべきことは、高学歴の腰の重さを自社へのリスペクトに変える「言葉の翻訳」です。
論理的な思考をする人にとっての生命線はデータです。数値事実を元にロジックを組み立て、効率的な手順に落とし込んでから動くのが彼らの習性ですが、ビジネスにおけるロジカルシンキング(論理的思考)とは、あくまで「論理的だと思う程度の思考」しかできないのが現実です。現実の仕事では変数が多すぎて、机の上でどれだけ計画を詰めても、やってみたら全く予想外のバグが起きるからです。
だからこそ、動きながら考える大切さを教えるために、以下のように伝えるようにしましょう。
「君の得意なロジックを組むためには、正確なデータが必要だよね。でも、まだ誰もやったことがない現場の仕事や、顧客のリアルな反応には、どこを探してもデータ(数値)なんて落ちていない。
だから、まずはとりあえずやってみるんだ。そうすれば『現場のバグ』や『やってみた結果』という生きたリアルな一次データが手に入る。そのデータを元に修正案を考えたほうが、頭の中だけで悩むより100倍正確でロジカルだよね。
だから俺たちの現場の動きは、根性論じゃない。『最速で生データを集めるための、最も合理的なプロセス』なんだよ。これからは『行動してから考える(データ収集)』と『考えてから行動する(仮説検証)』の両方ができるようになろう」
さらに、経営者や上司がベテラン社員との間に入り、このように声をかけると劇的な効果を発揮します。
「現場のベテランの○○さんは、数字の分析や言語化は苦手に見えるかもしれない。でも、彼はこれまでの無数の失敗と成功から、頭ではなく身体で『生きたデータ』を誰よりも蓄積している職人なんだ。
〇〇君は頭が良いんだから、まずはその〇〇さんの動きを見て、現場のリアルなデータを徹底的に盗んでくれ。そして君の力で、彼らが無意識にやっている凄技をロジカルに言語化したり、面白い改善提案として形にしてほしい。期待しているよ」
このように伝えるだけで、高学歴な人材は「そうか、どれだけ考えても所詮は仮説の域を出ないのか。現実では、まずはざっくり動いて結果という生データを集め、修正していく方が遥かにタイパが良いんだ」と深く理解します。
現場の職人を「何も考えていない人」ではなく、「言語化されていない膨大なデータを持つ尊敬すべき対象」として再定義してあげること。これが、高学歴のプライドを傷つけずに現場へ馴染ませるための第一歩です。
解決策②:体育会系の現場が持つ「アウトプットスキル」を学ぶ目的を提示する
直属の上司や現場の先輩に対するリスペクトが芽生えたら、次にするべきことは「他の現場社員との関係性を築くことを支援し、職場に深く定着させること」です。
スポーツなどの課外活動(体育会系)を通じて磨かれる力が「アウトプットスキル」です。
現代ではスポーツ科学やデータ分析が進んでいますが、それでもなお「言葉にできない感覚的な領域(泥臭い試行錯誤のフェーズ)」を通過しなければ、絶対に一流にはなれません。
実務の仕事もこれと全く同じです。
しかし受験勉強という「インプット偏重の文官教育」しか受けてこなかった高学歴は、泥臭いアウトプットの重要性が感覚として理解できません。
だからこそ、以下のように「学習に対する固定観念」を外してあげる必要があります。
「君がこれまでやってきた勉強は、世の中にある学習方法の『たった1つ(インプット型)』に過ぎないんだよ。社会に出たら、現場の泥臭い動きや、言葉にできない感覚から学習する『アウトプット型のインプット』がある。これからは、それもできるようにして、ビジネスパーソンとしての引き出しを広げていこう」
「君のやり方は、あくまでペーパーテストで高得点を取るための方法だよね。でも、現実のビジネスはどうだろう?『人を動かす』『制約がある中で最善を見つけ出す』『トラブルが続出する中でなんとか形にする』というミッションにおいて、正論という刃だけで立ち向かうのは本当にベストかな?
君は元々めちゃくちゃ賢い。だからこそ、現場感覚というものを周りの人間から盗んで欲しい。周りは君と違って、体1つで現場を生き抜いてきたアウトプットのプロばかりだ。だからこそ、君にとっての学びも大きいと思う。とにかくなんでもやって、結果を出すことにこだわる。ということに挑戦してみないか?ウチの現場の人間は、そのための最高の見本になると思うよ」
このように、相手のこれまでの努力を否定せず、「ビジネスで勝つための新しい武器(現場感覚)を習得しよう」という目的を提示してあげることが上司の役割です。
普通に考えれば、高学歴と体育会系・職人気質の人間は共通点がないと思われがちですが、「結果を出したい」「会社を良くして、お客様に喜んでもらいたい」というゴールは同じはずです。
「こういうアプローチはこれまで経験してこなかった。」と誘導できれば、高学歴の知的好奇心に火をつけることができます。
これまで京都大学や大阪大学といった超高学歴の学生たちと何度も仕事をしてきましたが、彼らを「使いにくい」と思ったことは一度もありません。この「成長という目的の提示」というポイントさえ押さえておけば、彼らはこれ以上ないほど素直に、かつ強力な組織の武器になってくれるからです。
彼らにとって「自分が圧倒的に成長できる職場環境」こそが、何よりも最重要視する要素であり、高学歴側がリスペクトの姿勢で現場のベテランに教えを請うようになれば、高卒叩き上げの社員たちも「大卒のくせに、俺たちのやり方を真剣に聞いてくる可愛い奴だ」と態度を一変させるようになります。
解決策③:飲み会を「最もパフォーマンスを発揮するための環境作り」として再定義する
職場でのリアルな人間関係を強固にすることは、優秀な人材の「早期離職を減らす」最も重要な要素です。
大企業ではオンライン会議が増え、人間関係が希薄になりつつある現代だからこそ、ウェットで強固な人間関係を社内に築くことは、中小企業が大手に対抗するための最大の活路になります。
個人主義の横行(ドライな関係)で得をするのは、高待遇の給与と福利厚生をいくらでも提供できる大手企業だけです。
もしも会社での業務連絡や連携がすべてチャットツールだけで完結すれば、社員は「個人の損得感情」だけで動くようになります。中小企業では、どうしても現場の社員に無理をお願いしなければならないシーンや、会社の将来のために今は割に合わない泥臭い仕事をしてもらわなければならない時が必ずあります。
個人論(ロジック)で見れば明らかに損なはずの「割に合わない仕事」を、嫌な顔一つせず引き受けてくれるエネルギーは、どこから湧いてくるのでしょうか。
それこそが、会社に対する愛、上司や先輩への恩、職場の仲間に対する仁義という「人間だけが持つ感情エネルギー」に他なりません。
実は「意味のある飲み会」に誘ってほしい若手は増えている
ネット上ではアルハラなどが叫ばれ、業務時間外の飲み会に誘うことはタブー視されていますが、リアルな現場の事実は少し違います。「〇〇さんとはよくご飯に行くのに、なんで僕のことは誘ってくれないんですか?」と寂しそうに言ってくる若手は、私の周りでも非常に多いです。
結局のところ、若者が嫌がっているのは「参加の強制」や「説教ばかりの退屈な時間」「一緒に話したくない社員との不毛な関わり」であって、「自分にとってメリットがある」「この人と一緒にいる時間は楽しい・学びがある」という感情が得られるのであれば、実際には行きたいと思っている子が大多数なのです。
そのため、業務時間外での飲み会は「部下や後輩が主役のステージ」でなければなりません。
いわば、大切な恋人に対するおもてなしや、家族サービスの感覚と同じです。後輩や同僚が日々どんな努力をしていて、どんなこだわりを持って現場の仕事に向き合っているのかをじっくり聞き、承認する時間にするのです。
「いつも本当に勉強熱心だね。〇〇君が現場で裏から支えてくれているの、俺はちゃんと見ているからさ。いつも本当にありがとう。何か困ったことがあればいつでも相談に乗るからね」
「職場でそんな立ち回りをさせてしまっていたのか、精神的に大変だっただろう。でも、君がそのポジションを担ってくれたおかげでチームが回ったよ。本当に感謝している」
このように、日々の数字や業績には直接反映されない「彼らの隠れた努力や気配り」を「私は君のことをしっかり見ているよ」と伝えるためのサービスの時間として飲み会を再定義してください。
これこそが「部下サービス」です。
飲み会は、自分の仕事をイージーにする最高の「投資」である
高学歴な人材に対しては、この飲み会や雑談の重要性を、彼らが最も納得する「合理的なメリット」として解説してあげるのが効果的です。
「俺だったら、面倒くさい人が来るだけの飲み会には絶対に参加しないよ。時間の無駄だからね。でもさ、ビジネスを最高に効率よく進めるための『環境構築』として考えたら、飲み会ほど費用対効果(コスパ)が高いツールはないんだよ。
仲良くない人から急に無理な仕事をお願いされたら、誰だって嫌な気になるよね。でも、普段から飲みに行って信頼関係がある可愛い後輩から『〇〇さん、どうしても力を貸してください!』って頼まれたら、ベテランの先輩も断りにくいじゃない?
自分が最も仕事でパフォーマンスを発揮しやすい環境を作るために、事前に感情のパイプを繋いでおく。これって究極に合理的なリスクヘッジなんだよ。しかも今の時代、若い子がちょっと飲み会に顔を出して愛想よくするだけで、現場のおじさんたちから『あいつは本当にノリが良い、いい奴だ!』ってめちゃくちゃ得なポジションを貰える。こんなに美味しい投資はないよ」
このように、チームビルディングにおける「感情的な関係性構築の重要性」をロジカルに説くことで、高学歴人材の脳内は「無駄な付き合い」から「自分の仕事を有利に進めるための戦略的投資」へと180度切り替わります。
経営者や上司が「部下サービス」に徹し、彼らに楽しい成功体験を積ませることができれば、社内の感情的なつながりは驚くほど強化されます。職場の多くの社員が自然と笑顔で参加するような最強のチームができあがれば、中小企業であっても早期離職はゼロになり、モチベーション激高の生産性最強チームが完成するのです。
3.中小企業が高学歴を120%使いこなす手順
ここまで「中小企業で高学歴人材が職場に馴染めず、早期離職してしまうのか?」の理由と解決方法についてお伝えしてきました。
最後に、中小企業でたまたま採用できた高学歴を逃がさず、将来の幹部候補に育てていくための手順についてまとめていきたいと思います。
STEP1:現場と会社をつなぐ総合職としてのキャリア教育
高学歴が中小企業で早期退職してしまう理由は「直属の上司や先輩と良好な人間関係が築けない」というところにあります。
現場で叩き上げの社員は、現場の動きで評価を下すことが多いので、すぐに使えない奴と見切りをつけてしまいがちなので、まずやるべきことは現場責任者や教育を担当する先輩社員に以下のことについて理解してもらうことがとても大切になります。
| 比較項目 | ネットによくある一般論(人事の教科書) | 今回の記事が提示する解決策(現場のリアル) |
|---|---|---|
| 初期の「現場作業の遅さ」への評価 | 「仕事の覚えが悪い」「プライドが高くて手が動かない」と現場の感覚でバッサリ低評価を下す。 | 初期に必要なのは「身体操作力」であり、高学歴は文官教育ゆえに未経験なだけ。1年待てば学習力で追いつく。 |
| 現場のベテランとの衝突への対策 | 「お互いの価値観を尊重しましょう」「多様性を認め合う職場に」といった実効性のない精神論。 | ベテランを「言語化されていない膨大な生データを持つ職人」と再定義し、高学歴の知的好奇心を刺激して融和させる。 |
| 行動が遅い(理屈っぽい)理由と対策 | 「打たれ弱い」「指示待ち人間」と決めつけ、とにかく「やる気を出せ」と根性論で動かそうとする。 | 「仮説検証型」の特性を理解させる。**「最速で一次データを集めるために、まず動くのが最も合理的」**と翻訳して動かす。 |
| キャリアプランの提示タイミング | 「モチベーション向上のために、入社初期から魅力的なキャリアプランをお膳立てして提示せよ」という忖度。 | **順番が逆。**必要なのは甘やかすプランではなく、成果に結びつける「育て方」。キャリアは成果を出した後に自ら勝ち取るもの。 |
| 社内の人間関係づくり(飲み会など) | 「若者の負担になるので業務外の交流は避けるべき」「チャットツールでドライに効率よく連絡を」という大企業模倣。 | 中小企業の生命線は感情エネルギー。飲み会を「自分の仕事を最もイージーにするための合理的な環境投資(部下サービス)」と割り切らせる。 |
近年では「プロフェッショナル採用(現場職)」と「マネージャー採用(総合職)」に切り分けた人材採用・教育をするところが増えてきています。
”作業のプロとなる人材”と”会社を改革する人材”では評価軸を変えるという管理者としての目を持つ人材を中小企業では真っ先に育てていく必要があります。
STEP2:高学歴が金の卵であるのかの見極める仕組みを取り入れよう
もちろん”高学歴であればマネージャーとして優秀である”とは限りません。
「本当にただプライドが高いだけで、現場を見下して終わる受験だけがとりえの人」も混ざっているからです。
高学歴人材4つのタイプを見極めて正しい能力評価を下そう
高学歴人材を「作業力」と「管理能力」の2軸で分けたものが以下の評価フレームワークです。
- 作業力: 要領が良い、仕事の覚えが早い、効率的にテキパキこなせる、職場の空気が読める能力
- 管理能力: 他人のノウハウを言語化できる、それを仕組み化・手順化し、数値で管理できる定量的管理スキル
| 管理能力:あり (言語化・仕組み化・定量的管理) | 管理能力:なし (ノウハウの言語化不可・仕組み化できない) | |
|---|---|---|
| 作業力:あり (要領が良い・空気読める・テキパキこなす) | 【幹部候補エース】 誰もが認める職場のキーマン | 【職場ブレイカー】 高学歴が鼻にかかる嫌な奴 |
| 作業力:なし (手が遅い・空気読めない・要領が悪い) | 【大器晩成の金の卵】 要領が悪いが期待の育成枠 | 【ローパフォーマー】 ただのプライドモンスター |
高学歴ガチャ4種類
- 誰もに一目置かれる幹部候補エース【作業力:あり × 管理能力:あり】
要領よく現場の仕事をこなし、空気も読める。その上で、現場の叩き上げが持つ暗黙知を誰でも再現できるように言語化・手順化して数値管理まで落とし込めるタイプです。環境の変化に合わせて生き方を変えられる、中小企業が喉から手が出るほど欲しい「金の卵」です。 - 能力は高いが協調性がない職場ブレイカー【作業力:あり × 管理能力:なし】
少しはなしを聞いただけで業務のコツを理解し、個人の業務処理や数字を作るスピードは圧倒的。しかし、現場の人の感情を理解せず、「非効率だ」と見下して泥臭い関係構築を拒否しがちです。個人成果は圧倒的では有りますが、管理職になった途端、離職率を向上させ、組織崩壊を引き起こすリスクがあるため、管理職にしてはいけない人材です。 - 現場での育成次第で化ける大器晩成の金の卵【作業力:なし × 管理能力:あり】
学生時代の部活動やアルバイト経験に乏しく、現場作業は遅く、要領が悪いですが、知性的であり、ベテランの職人技を「分析・言語化・データ化」する潜在的なポテンシャルを秘めています。現場で身体操作アビリティの低さを補い、長所を伸ばすことで職場の社員に認めてもらえれば、将来的に最強の管理職へと化ける「金の卵」です。 - ペーパーテストに強いだけのローパフォーマー【作業力:なし × 管理能力:なし】
現場の作業スピードも遅く空気も読めない上に、仕事の構造化・仕組み化という知識のアウトプットが出来ない。与えられたペーパーテストの解き方しか知らず、高いプライドだけで現場を見下して終わるタイプです。現場での育成でどう頑張ってもどうにもならないので、人事評価で辛めの査定をしましょう。
高学歴というだけで下駄を履かせた評価をしてしまうと現場の反発や不満を招きます。
そうならないように上記の4つの分類に従い、現場社員も納得する「総合職としての正しい評価」を下していく必要があります。
会社に貢献する知性を見抜くコツ5つ
「ただペーパーテストが強いだけの記憶力だけ優れた高学歴」と「高学歴に恥じない知性を持っている高学歴」かどうかを見抜くためのコツは以下の5つです。
①:新しい作業や役割に関する指導をした時に自ら質問をしてくるか
本当の意味での頭の賢さとは、公式や単語の暗記力ではなく「想像力」であり、簡単にいうと「1を知って10を知る力」です。
新しい仕事や役割を与えた時、その業務内容について伝えると「もしこういう場合になればどうしたらいいですか?」や「つまり、こうすればいいという理解で間違いないですか?」、「ここを詳しく聞いてもいいですか?」のような質問を根掘り葉掘りしてくるようなら、間違いなく賢い人です。
上記の質問は間違った理解で仕事をしたくない、少し話を聞いただけで未来を予期し、失敗しそうな要因を取り除きたいという不安の表れであるからです。
「どれほど質問を自発的にしてくるか?」は優秀さを表す最もわかりやすい指標の1つです。
②:自分の価値観と違う人と話し合いをする時の対応を見る
また真に賢い人は「自分とは違う人の考えは面白い、学びがある」という考えを持っている事が多いです。
例えば「ウチの会社ではこうだから」という話をしたとしましょう。「それは非効率だ。」と正論でばっさりきるのは簡単ですが、「何故うちの会社ではそうなっているんだろう」とそこで思考を止めずにその先に進めるのが知性のある人です。
会社の作業工程を改革する時には、必ず社内の反発や不満を招きますし、その際にコンフリクトを最小限に抑えるためにも「何故そのやり方を大切にするのか、どういった感情をもっているのか」という「決め付けで話さずに、相手の話をまず聞いてから考えよう」という姿勢をもてるかどうかを見るようにしています。
またそれはグループでの雑談のときも同じで「意見の内容」よりも「どれほど相手の話を聞けるか」を観察するようにしています。
自分とは違う価値観の人間を排除せず、相手の気持ちを理解した上で、話を上手く進めていけるか?
この力は多くの職場の社員を将来まとめていく上でなくてはならない調整力の要になります。
③:現場作業員の動きを観察できているか?を見抜くための質問
潜在的な管理適正があるかどうかは、職場のメンバーの動きの「観察眼」を持っているかどうかで分かります。
私の場合だと仕事中の雑談で「誰が仕事が出来ると思う?」と質問する事が多いのですが、「○○さんです。動きが正確で、導線に無駄がない。参考にしているんですが、やっぱりあんなにテキパキと働けることはできません。」といったような回答があれば、周囲の仕事をよく見ているなと思います。
また自分が理想とするべきお手本<ロールモデル>を設定することができていれば、その動きを観察し、模倣していくことができるので「この子は要領が悪いが、1年でメキメキと力をつけられる成長力のある子だ」と判断する事が多いです。
また「○○さんの長所ってどんなところだと思う?」というメンバーに関する質問をすることもあります。「○○さんは、□□の際に△△をしておられるので、□□で助かっていると先輩が言っていました。☆☆の面で職場になくてはならない存在の人ですよね。」といった周りのメンバーの性格や役割などをどこまで観察できているかを見ることもあります。
「周りを活かす為の目を持っているか」という観察眼が管理職で最も求められる力であると思っています。
④:特定の課題や改善案を考える雑談をした時にどのような反応をするか
自社に入社し半年や1年足らずでも、職場や会社を変える変革力を持っているかどうかは、雑談時の会話の質で大体を把握することは可能です。
「ウチの職場で○○が課題になっているんだけど」などの会話の雑談のネタに振ったとき、「そうですよねぇ、僕の仕事でも○○する際に、△△が出来たらいいのにと思うようなことはあって、□□できたらいいですよね」といったように、自分の仕事と課題の紐付けする力があるかどうかを見る事ができます。
また「○○というWEBツールがあって、便利なので個人的に使っています」といったように、若手のほうが新しいアプリやツールに敏感で、雑談から面白い刺激を先輩や上司側が受けるということは中小企業では実は多いです。
目を見張るような個人成果を出せていない部下や後輩でも、雑談をしてみると「こいつ、賢いかも」と思うような瞬間はいくつもあって、普段の関わりから潜在的な長所を見出し、それを発揮できるように仕事を振る、任せるというのも上司や先輩がやるべき仕事です。
⑤:ベテランの社員の動きや考え方を標準化する手順について考えさせる
経営幹部に近づけば近づくほど、抽象的な思考をする力が求められるようになります。
マネジメントの階層
- 現場でお手本とすべき先輩社員を見つけ、成果を生み出すためのスキルを盗む。
- 自分の成果を生み出し続けるために、身に付けるべき”習得目標”を設定する。
- チームの成果を出すために、指示を出して周りを上手く使う。
- 職場全体の成果を改善するために、マニュアルや手順をアップデートする。
- 会社全体でノウハウを共有するために、標準化を行い、仕組み化する。
上記はマネジメントにおける5つの階層であり、最初は「自分の仕事の改善」から入り、少しずつ周囲への影響力が増していき、最終的には会社全体に及びます。
「見習いとして」「作業員として」「チームリーダーとして」「マネージャーとして」「経営幹部として」といったように、組織での階層を昇れば登るほど抽象的な思考が求められるようになり、「パフォーマー」と「マネージャー」は求められる能力が違うとは言われるのはこのためです。
会社全体の力を向上させるためには「個としての力」だけでは駄目で、「個人プレーでなんとかしていたことを他の人でもできるようにさせる」ことが会社マネジメントで求められる役割になります。
「○○さんは本当にすごいよね。他の人と何が違うと思う?」という質問をした時に「○○さんは仕事をする時に必ず○○を入念にチェックして、□□を大切にされておられますよね。技術といえばそうなんですが、○○をする。ということは僕も真似するようにしています。」といった、違いを言語化できる、そしてそれを「どのように訓練すれば習得できるようになるか」というそこに至るまでの道のりをイメージする力を持っていれば、最優先で評価すべき人材になります。
STEP3:中小企業だからこそ出来る柔軟性を最大限に使う
高学歴でも馴染める職場の土壌作りが出来れば、人材採用における自社の魅力につなげていきましょう。
大手企業にはない中小企業で働くことのメリット
誰もが知っている大手企業もその出発点は零細の中小企業であり、現在においても大手よりも勢いのあるベンチャー企業というのは星の数ほど存在します。
大手企業にはない中小企業のメリットは以下の13個です。
中小企業のメリット13個
キャリア・裁量権におけるメリット7つ
- 圧倒的な意思決定のスピード感
承認プロセスが何重もある大手と異なり、社長・役員との距離が近いため、提案から実行までのスピードが段違いに早い。 - 入社初期からの広範な裁量と権限
分業化された大手の「歯車」ではなく、早い段階で事業やプロジェクト全体を動かすポジションにつける。 - 経営者(社長)の直下で学べる贅沢な環境
トップ経営者との距離が近く、ビジネスで成功するための哲学や視座を学べる。 - 「総合職」としての早期キャリア形成
単一の専門作業だけでなく、現場作業・マネジメント・仕組み化・採用・現場改革まで、組織の全貌を俯瞰できる知識とスキルが身につく。 - 幹部・役員ルートへの圧倒的な最短距離
年功序列の年数稼ぎを飛び越え、「作業力×管理能力(仕組み化)」を発揮できれば、20代〜30代前半で経営中枢に入り込める。 - 「どこでも生きていける」ポータブルスキルの獲得
大企業の看板に頼らず、ゼロから現場を動かし仕組みを作ったという実績は、将来起業する際や他社へ転職する際の最強の武器になる。 - ライバル(同質の人材)の少なさによる希少性の獲得
高学歴だらけの大手では「その他大勢」になりがちだが、中小企業ではその知性だけで圧倒的な希少価値(ブルーオーシャン)を発揮できる。
仕事のやりがいにおけるメリット3つ
- 自分の大学で学んできたことやこれまでの経験を活かすことが出来る
大手の優秀層の中に埋もれるのではなく、自分の分析力や言語化スキルがダイレクトに現場の仕組み化や業績改善に直結する快感を味わえる。 - 新しいツールやツールの導入・実験が容易
Webツールや最新アプリ、AIなどの導入提案が通りやすく、自分の得意領域で職場の業務効率化を一気に推し進められる。 - 正解のない問いに対して取り組む事ができる
出来上がった仕組みに従うのではなく、自分の手で仕組みを作り、会社を大きく成長させていくクリエイティビティを体感できる。
人間関係・環境面におけるメリット3つ
- 個人の能力や人柄を正しく見てもらえる
大組織の記号的な評価ではなく、自分の人間性や努力、生み出した成果を直に評価してもらえる安心感がある。 - 叩き上げのベテランから「可愛がられ、応援される」環境
自分の知性を鼻にかけず現場をリスペクトできれば、ベテラン社員が経験という最高の盾となって若者を全力で支えてくれる。 - 社内政治や無駄なコンプライアンス調整の少なさ
大企業特有の足の引っ張り合いや、内向きの調整業務に膨大な感情エネルギーを消費せずに済む。
中小企業であることを高学歴採用の魅力に変える
アメリカでは「優秀な学生こそベンチャーへ行け」が当たり前です。
なぜなら、待遇の良さや安定なんかよりも、「圧倒的な裁量権があり、自分の頭で考えたアイデアで組織を動かせる環境」のほうが、働く場所として何百倍も面白いことを知っているからです。
中小企業だからこそ挑戦でき、成果を出した奴らが、会社を次のステージへと押し上げていく。職場を変え、業務を変え、新しい価値を生み出すクリエイティビティの土壌は、大手企業には絶対に提供できない、私たち中小企業だけの特権です。
そして叩き上げ社員たちは、若いエネルギーに対して温かく、協力的であり、高学歴の若者にはない「泥臭い現実のデータ」と「現場の長年の経験」で、高学歴の圧倒的な成長をサポートする。
これこそが、かつての日本が得意としてきたことであり、年寄りが若者を育て、若者の新しいエネルギーが新しい価値を生み出す。
待遇の良さで勝負するのではなく、「どこよりも最高に面白い仕事ができる、最強の若者を育てる風土」を、あなたの会社で作ってみませんか?
まとめ:綺麗事を捨てて、最高に面白い「最強の組織」を作ろう
中小企業で問題になっているのが「採用応募数、定着率の低下」です。
中小企業では即戦力の中途社員の人気が非常に高いですが、どの会社もほしがる高度人材は好待遇の会社にしか行きません。
他社が見逃した金の卵を見つけ、育成し、逃さないように囲い込む以外の手は残されていません。
そしてそのためには「仕事で裁量権を与える」「外様の中途社員や若手であっても職場の仲間が支えてくれる環境」の2つを用意する事が大切になります。
潜在能力はあるが、他社でうまくいかなかった、あるいはその価値を評価してもらえなかった高学歴人材を拾い、現場のベテランの経験という最高の盾を持たせ、どこに行っても通用する最強の人材へ育てる。
これこそが、中小企業の経営者が果たすべき本当のマネジメントです。
そして業績が上がれば、給与を向上させ、福利厚生を充実させ、更に多くの優良人材が集まってくることに投資していく。
会社が成長し続けるためのスパイラルを生む人財育成をここから始めていきましょう。