目標設定は、ビジネスだけでなく、スポーツでも非常に重要視されているノウハウです。
なぜなら、目標次第で、普段の意識や行動の質ががらりと変わるからです。イチローさんや大谷翔平さんは、学生時代から自分の選手としてのキャリアを考え、個性を最大化するためのトレーニングを大切にしてきました。
それはビジネスでもそうで、未経験・知識0で始めたにも関わらず、月収100万円以上を稼げたり、コンサルタントや経営者として活躍できている人は数え切れないほどいます。
それは、才能の差ではありません。
無駄なことをしなかったからです。この場合の無駄とは2つあります。
- 自分の現在の知識・技能・能力にあった目標を掲げないことによる無駄
- 目標が具体的でなく、結果から何も得る事がない無駄
人は振り返ることで「次はこうしよう」、「ここが駄目だったのでこれは辞めよう」と言ったように改善することの出来る生き物です。
しかし、目標が曖昧であったり、今の自分では理解できない高い目標を掲げれば何も得れません。そうならないためには、適切な目標が必要です。
可能であるなら、折角努力するのであればより成長したいですよね。今回の記事では、成長に結びつく良質な目標の立て方とその具体例についてお伝えしたいと思います。
良質な目標を設定するために必要なSMARTの法則とは?
自分の成長や成果に直結する良質な目標には5つの要素が必要になります。
①:Specific(具体的に)
②:Measurable(測定可能な)
③:Achievable(達成可能な)
④:Related(経営目標に関連した)
⑤:Time-bound(時間制約がある)
上記の頭文字をとったものがSMARTの法則というわけです。
では1つずつ見ていきましょう。
目標設定SMARTの法則具体例とその手順
では具体的にこのブログの目標設定を例にして考えて見ましょう。
手順①:経営目標に関連させる
ブログの収益を高めるには以下の選択肢があります。
- ボリューム戦略:ブログに来てくれる人を増やす。
- 単価戦略:このブログで紹介する広告・サービス単価を高いものにする。
- 構造戦略:サービスの購入率を高くなるような導線にする。
上記のうち、どれを選べばいいか?それは状況によります。
立ち上げ始めのブログなんて、見てくれるユーザー数なんてほとんどいません。なのでそこで単価を考えても仕方がないし、内部リンクなどの構造を考えても仕方がないわけです。それは1万くらいのアクセスがあってもそうです。
もちろん1万くらいのアクセスがあれば、少しばかりのお金は稼げるのでありかもですが、長期的な視点で考えれば非効率なので、ブログ立ち上げ初期は、僕の場合はまず10万PVを達成すると言う目標を設定しています。
目標の設定アドバイス
あなたは今チームでどのような役割・ポジションを任せられているでしょうか?あるいは、ビジネスの成長度やその経験年数はどの程度でしょうか?
大事なのは、自分の力量や求められるものにあわせた目標を設定することです。
自分がどうしたいではなく、「今このような状況だから、○○ができるようになる。」といったように状況に適した目標を設定する事が一番重要です。
周りから「その目標はいいね」・「自分を冷静に評価できているね」という感想を得られるようなものにしましょう。
手順②:目標の質をどうやって測定するかを考える
では次に目標をどれだけ達成できたかの質の部分に移るわけですが、「単純に100記事達成すればいいの?」、「1日1記事かければいいのか?」という話になりますよね。
google consoleというツールを使えば、自分の書いた記事が検索結果の何ページ目、何位に表示されるのかがわかるので、私の場合は、10位以内に表示される記事をとりあえず100記事作ることを目標にしています。
すると目標は、「10位内に表示される記事を100記事作る」ということになるわけです。
この時点でかなり目標がぐっと具体化されましたね。
目標の設定アドバイス
スポーツなどのように、数値化できないものもあります。その時は「こういう感想をもらえるようにする」とか「こういったシーンを増やす」、「こういった状況にならないようにする」などの定性的な目標でも構いません。
「自分がどれだけ努力した」ではなく、「周りがこうなった」や「現実にこういう事が起きた」という客観視点を自分の中に取り入れる事が出来ればOKです。
手順③:時間成約がある中でどのような作業スケジュールを組むか
新規記事を書いた場合、大体3ヶ月くらいで順位が上がってきます。逆に言えば、記事を書いてもそれが良かったのか、悪かったかの判断ができないと言うことですね。
なので、スケジュールとしては以下になります。
- 3ヶ月間はひたすら記事を書くことに専念する。
- 公開から3ヶ月経てばサーチコンソールを見て順位を見る
- 順位が悪い記事はサーチコンソールの結果を見て改善する
「新規記事を書く」→「3ヶ月経てば記事のデータを見る」→「10位以下の記事はリライトをする」
→「新規記事を書く」→以下ループ
この繰り返しになります。
ここまで決まれば自分が何をすればいいかわからないなんてことには絶対になりません。
「新規記事とリライトを繰り返して、検索10位以内に表示される記事を100作る。」
目標が1行でギリギリ収まるくらいに、目標が具体化してきました。
締切を予め決めておく
また時間的制約にはデッドライン締切の意味もあります。
「いつまで取り組んで成果が出なければすっぱり諦める。」という決断のことですが、結構難しいです。「もし続けていれば成果が出ていた」という可能性がありますから。仮にそれが駄目だったとして、他の対案は今の目標よりもいいものなのか?
それを考慮して「今の目標に努力し続けることは機会損失が大きい」と判断できない人がそれをやるとあれもこれも手を出して中途半端になりかねません。
なので基本的には専門家や上司に相談してから決めるべきです。能力がある人ならどんなことでも成果を出して、これよりもこちらの方が成果は出やすいからこちらの目標にしようと対案前提で動きますから。
私の場合であれば、設定した目標が間違っている理由をしっかりと分析し、納得しなければ安易に目標は変えないようにしています。
手順④:更に目標を具体的にブラッシュアップする
では行動のガイドを作っていきます。具体的には、私は記事のリライトを以下のように決めています。
- 狙ったキーワードで上位表示、順位が上昇中であるかどうか
- その記事で検索されているキーワードには他にどのようなものがあるか
- それらのキーワードから、この記事はどのような層にウケているのか
- それらのキーワードからどのような内容にリライトすべきか
行動してみて、どのような数値を、どのように振り返り、どのように自分の行動の修正に活用するのか、ここまで決まっていれば、行動がぶれたりすることはなくなります。
データを見て、自分の考えと現実のギャップはどこにあって、どのように修正すべきか。成功する人が正しい努力をし続けられているのはこういった手順を踏んでいるからです。
「新規記事を書き、リライトはデータに基づき行い、最終的に10位以内に表示される記事を100作る」
目標はこうなります。
目標の設定例
具体的に何をするかですが、内容を決めるより、行動した後の成果のチェックポイントを詳細に決めるところがポイントです。例えば、ゴルフであれば、飛距離・弾道・方向性・回転・ミート率など様々なものがあって、ポイントを絞れば、次第に行動を繰り返す内に最適化されます。
飛距離を伸ばす練習と方向性をよくする練習の内容は違うのは当然ですよね。
どこにどうこだわるのか?そこさえ決まれば、行動は自然に具体的になります。
達成可能な目標になるように調整する
あんまりこの部分は意識しなくていいです。大人であれば、それほど訳のわからない目標を掲げることはないでしょうし、手順4までに作った目標を見て「これは無理だろ」と思うようなものならば、修正すればいいだけですので。
それよりも、上記に基づいて行動して成果が出ない場合、どうすればいいかを検討しておきましょう。
- 自分に投資して、WEB(コンテンツ)マーケティングの講座、コンサルを受ける。
- 異業種交流会に参加して、友達を増やし、相談する。
- 記事作成よりも、研究やリサーチに時間を多めにとるようにする。
様々な事が考えられますよね。
コーチや上司と言う存在の重要性
目標設定は1人では適切に設定することは難しいです。
上記の手順は、私はこのブログを始める前に、会社のサイトを運営して学んだことであるからです。当然、ゼロベースでやると無駄は増えます。もちろん実際には無駄ではなく、体験として多くのことを得ることは出来ました。でも時間だけで考えれば非効率です。
あなたのレベルがどれくらいで、次のステップに進むには、どのような知識や技能、経験値がどの程度必要か。
そこから逆算して考えれば、最適な目標は見えてきますよね。
これがノウハウを購入したり、研修を受けたり、修行することのメリットです。
目標設定ノウハウを学ぶことの意義
とはいっても、知識や技能があるからといって、自分の学んできた歴史を構造的に分析し、言語化・体系化できる人は少ないです。「これをできるようになれ」とか「こうすればできる」など、結果を結果で教えてしまう人は多いです。
なので、目標設定スキルを別として学ぶ必要はあります。
例えば、私は研修・セミナーをしたり、ビジネスマン個人のコーチをすることもありますが、初めは指導よりもヒアリングを先にします。
どういったビジネスや役職・業務をしていて、成果に関わる要素はどのようなものがあり、その人の直面している課題は何か、それを十分に聞き出したら、その課題や成果を出す上で、必要となる能力・知識・考え方は何で、それを身につけるトレーニングはどのようなものが適切か。
この部分が重要であると言うわけですね。
まとめ
目標設定とは仮説そのものです。
仮説があるから、結果が出た時に、その比較が出来ます。こうしたけれど、こうなった。それはなぜ?こうするべきだったか?こうすればこうなるのであれば、ああすればこういう結果になるのでは?
これが1を知り10を知ることの本質です。
何も考えず動けば、得られることは少ないです。
目標設定をしっかりしていることは、少ない試行回数で多くのノウハウを学びます。他の人が10日かかることを1日で学びます。
それは仮説、実験、結果、結果を振り返っての仮説2の検証といったように、全ての行動がつながっていくからです。成長スピードが速いのも当然ですよね。
ゴールセッティングセオリーとは、そうした優秀な人の仮説の立て方を体系化し、それらの手順を学ぶことで、誰でも出来るようにするための方法論です。
やる前にしっかりと考え抜く。行動すれば、自分の考えとのギャップを考え、次の行動に活かす。間違いはしてもいいが、思考は停止してひたすら行動を繰り返すことこそが間違いだと思う。
そういった意識を徹底すれば、必ず成果は出ます。