【仕事におけるチームワークの重要性】シェアドリーダーシップとは?

リーダーシップ

スポーツの強豪校。高業績で勢いのある企業。変革に成功した会社。

これらの組織に共通するある特徴があります。

それは【メンバー全員が個性を発揮しつつも、チームに貢献していること】です。

かみ合っていない・成績不振・ムードが悪いチームでは、「仕事ができる・できない」、「能力の高い、低い人」というパフォーマンスの差がはっきりと2分化されています。

  • 能力の高い人は、他のメンバーに対して「やる気のなさ」や「向上心の低さ」に不満を持ち、
  • 能力の低い人は、能力の高い人に対して「理不尽さ」や「意識の高さ」に不満をもっています。

そして悪循環に陥っているチームではほぼ9割のリーダーが、チームメンバーの能力の低さ、知識のなさ、やる気の低さが原因だ。本人がかわらない限り解決は難しいと感じています。

本当にそうなのでしょうか?

今回の記事では、精神論や道徳的に考えられがちなチームワークについて、理論的にわかりやすく解説したいと思います。

最後までご覧になっていただければ、チームワークの本質について深く理解できると思います。

仕事におけるチームワークの重要性

スポーツであれ、ビジネスであれ、人間が集まれば上下関係が生まれます。

それはプライベートの知人関係でもそうで、「多くの友達から信頼されている・一目おかれている人」「そうでない人」に分かれます。

人間が集まれば、「主体的な人」と「受身に回る人」に分かれ、以下のようなグループの中心の人とその下に集まるメンバーという構造ができあがります。

垂直的リーダーシップ

これはスポーツや会社などの組織ではより顕著で「指示・指導をする側」「指示・指導をされる側」という形:「レギュラーと補欠」、「先輩と後輩」、「監督と選手」、「上司と部下」、「社員とアルバイト」などのように明確化されます。

仕事で「チームワークがない」と感じる職場では何が起きているか?

「チームワークがない」と感じるチームでは、上司や先輩の指示や指導に従うことが絶対になっています。このようなチームではメンバーたちはどのような心理に陥っているのでしょうか?

①:指示待ち人間が増える

上下関係が絶対のチームでは、メンバーの目的は「成果を出すこと」ではなく、先輩や上司の指示や指導に反しない、忠実に従うことを求められます。

するとトラブルが起きたり、何もする事がなくなった場合「指示待ち」状態になってしまいます。もちろん、何も作業をしていなければ怒られるので、1時間で終わる仕事を3時間で終わらせるように時間調整をしたり、何かの作業をやっているフリをします。

それはサボりたいからではなく、良かれと思ってやっても「許可を得たのか」や「勝手な判断をするな」と怒られたくないからです。

②:自分で判断したり工夫することができない人が増える

またワンマン組織では、柔軟性にも問題が出ます。

「考えて作業をしてくれ」と思う事が出た時、もし間違った行動をすれば「そのような指導はしていない」や「誰かがそんな事をしろと教えた?」といわれるかも知れないと感じればどうでしょうか?

自分を守るために「指導されたこと以外の事をしない」方が確実で安全です。

頭で結果がわかっていたとしても、「もし失敗をすれば?」、「トラブルになれば?」という未来を誰もが想像します。

「アルバイトだし責任を負いたくない」、「自分の立場で勝手な判断をしたくない」

この心理的不安を解消しないことには、チームワークは生まれません。

③:仕事でチームワークが苦手だと感じる人が増える

仕事ができる人の多くは、思考が非常に合理的・論理的に考えています。

だからこそ、必要以上のコミュニケーションに時間を割くくらいなら作業時間に充てたい。無駄な会話をしたくないと考え、自分では理解するために必要な情報を伝えたり、十分なコミュニケーションをとっているのに「●●さん、もっとコミュニケーションをとってよ」といわれます。

特に理系の人はそれが納得できないし、理解できません。

その原因は知識・経験・能力の差にあります。コミュニケーションの本質は、相手に理解させることであり、自分が理解できても、相手が理解できないことを考慮する事が大切です。しかし、それをするくらいなら1人でやったほうが早い。

「自分さえ理解できればそれでいい。」そういった心理が働くようになります。

シェアドリーダーシップとは?

チームワークとは本来、上司、部下、正社員、アルバイト、先輩、後輩など立場に関係なく、チームの目標達成や成果を高めるために協力し合う関係のことを指します。

【自分は新人だから、能力がないから、知識がないから、経験がないから。】

チームワークが機能しないのは、上記のような理由から受身の姿勢でいるメンバーが多いことに原因があります。

シェアドリーダーシップの本質がわかる3つの参考事例

シァアドリーダーシップモデル図

しかし、現実は上記のような一方向の関係性で成り立っておらず、知らず知らずの内に、リーダーやマネージャー、先輩メンバーは後輩から影響を受けています。

その例をみてみましょう。

指導は実は教える側でなくて教えられる側の積極性で決まる

1つ目の事例は【新人と先輩の関係性】です。

新人は、業務手順、作業スピード、優先順位、全てがわからないことばかりです。しかし、先輩サイドからしたら質問がなければ、何がわからなくて困っているかわかりません。

例えば「先輩、○○がわからないのですが」と質問をすれば、先輩社員は質問に対する指導をしてくれますよね。

この【先輩の指導という行動】は【新人の質問により生まれた行動】だといえます。

仕事で個人プレーがチームプレーにつながる理由

2つ目の事例は【個人プレーとはチームプレーの関係性】です。

個人プレーはチームワークと対極に見えそうな言葉ですが、個人プレーをするということは、「自分の長所」を発揮することであり、やらないこと・誰かに任せるということを決めることでもあります。

皆で同じ事を同じようにしても成果は良くなりません。その動作や役割が苦手としている人にもそれをやらせることによって無駄が生じるからです。

自分が何かに特化すれば、他の人は他の役割や作業に専念できる。

この分業こそが、チームワークの本質であり、個人プレーは人材の適材適所をするうえで前提となる土台になります。

メンバーのチームプレーなしに最適な指示や指導はできない

部下や後輩に指示・指導した経験がある人なら判ると思いますが、自分の作業をしながら、指示や指導をするというのは本当に大変です。

後輩や部下の作業進捗や働き振りを常に監視・管理することは出来ませんし、常に最善の指示・指導することは難しいです。最適な判断をするための情報が十分でないことがほとんどだからです。

しかし、後輩や部下の状況・進捗報告がパーフェクトであるとしたらどうでしょうか?

「○○の作業をやっていて、□□が起きて、△△の対処をしましたが、●●になってしまいました。どうすればいいですか?」

どういった指示や指導をすればいいか迷わず決められます。

リーダーが正しい判断、指示、指導をするためには、メンバーの積極性が必要不可欠です。

【仕事とチームワーク】コミュニケーションの重要性

「チームワークとは?」と聞くと、ほとんどの方が以下のようなモデルをイメージします。

「ウチの社員はそこまで優秀ではないから難しい」と感じる人が多いのではないでしょうか?

上記のモデルはあくまで最終の理想の形にすぎず、メンバー全員が先輩や上司の指示・指導にただ従うのではなくて、「指示や指導を十分に理解できないと感じた時、自分から質問する」という積極性の発揮さえ出来ていれば、そのうち上記のような理想のチームが出来上がっています。

チームワークが発揮できていないチームの9割の根本的な問題は、新人メンバー、能力の低いメンバーが「自分たちは指示・指導されたとおりにさえ動けばいいという固定観念に縛られている」ことにあります。

仕事チームにおける自分が果たすべき役割の決定プロセス

仕事における役割分担は、いきなり起こりません。

自分の仕事ぶりは、周囲の人間は見ています。先輩社員や上司があなたの動きを見て「●●さんは□□が向いているね」と評価したり、コミュニケーションを通じて、あなたの人柄や知識、経験、考え方を深く理解できます。

あなたの性格や考え方、振る舞い、仕事の姿勢を良く知らない状況では、どれほど優れたリーダーであっても、あなたに最適な仕事や役割を与えることはできません。

仕事で役割分担を最適にするためには「自分を良く知ってもらう。」ためのコミュニケーションをまずあなたから積極的に取る事が重要です。

キャリアや個性はコミュニケーションなしには見えてこない

また個性を磨き、あなた自身の価値(キャリア)を積み上げていく上でもコミュニケーションは重要です。

個性は【他人との比較】によって生まれます。

自分はこういう性格だ。この知識はあると思う。これが得意だ。この考えが出来る。これは別にそれほど苦にはならない。

他人とのコミュニケーションを通じて、自分の適性や得意・不得手の自己理解が進みます。

シェアドリーダーシップを発揮してもらうには?

ではどうすればメンバー全員が受身的ではなく能動的に動くようになるのでしょうか?

シェアドリーダーシップをメンバーに身につけさせるための方法についてお伝えします。

新人に対してシェアドリーダーシップ研修を行う

これまでお伝えしてきたように、チームワークを高めるためには、リーダーよりも、メンバー全員の意識を変える事が重要で、新人であっても「積極的に質問をする」・「指示・指導に受身的な姿勢であってはならない」という意識を浸透させる事が効果的です。

特に日本は小学高から大学まで、講義式の授業が大半で「知識は教えられるもの」という意識が刷り込まれています。

自分から積極的に質問する出来る人材は一握りです。

この部分が、優秀な人とそうでない人材の大きな差となっていますが、訓練をすれば、意識は変えられます。企業の大半が、リーダーシップ研修は管理職向けに行っていますが、本来は、新人社員に向けてすべきです。

リーダーシップは、日本ではリーダーやマネージャーが発揮すべき力と誤解されていますが、本来は、誰もが発揮すべき”生きる力”です。以下の記事では、新人研修で教えるべき【これからの成長の基礎】となるリーダーシップという概念について、わかりやすく解説しています。

是非参考にしてください。

リーダーシップとは何をすることなのかがわかる良具体例6選
良いリーダー、悪いリーダー。リーダーシップがある人、リーダーシップがない人。その差はどこにあるのでしょうか?当記事は「リーダーシップとはそもそも一体何?」という疑問にお答えするものとなっています。「リーダー...

仕事でチームワークを高めるための知識教育の実施

「新人であっても受身的な姿勢でいるのはだめだ」という意識教育と並行してしなければいけないのは、先輩社員・管理職に対する「部下・後輩への接し方教育」です。

ここまでお伝えしてきたように「なぜ指示していないことをした?」、「そんなことを指導していない」と部下や後輩を叱る時にそのような言葉を使えば「指示・指導されたこと以外しないようにしよう」という心理が刷り込まれることになります。

例え、アルバイトであっても、指示・指導する立場に立つ人は、「自分の言葉がどのように受け取られるのか?」という知識を持つべきですし、「接し方次第で相手の今後の行動が変わる」ということに責任を持たなければいけません。

先輩として、上司として、理想のあるべき姿に関しては以下の記事で紹介しています。

【リーダーの資質と役割】ついて行きたいと思える先輩・上司の特徴
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仕事で必要とされるチームワークの役割種類を学ぶ

「新人でも積極的に関わるべきだ」という価値観を職場で共有し、それを実践することを先輩社員や上司も評価する。という風土を作り上げる事が出来れば、チームワークを高め、成果向上、目標達成のためにどのような役割が存在するのか?

どういった人材を増やせばいいのか?について、学びましょう。

役割の種類については以下の記事で解説しています。

【リーダーシップスタイル全11種類】チームに必要な役割とその特徴
良いリーダー・悪いリーダー。その違いはどこにあるとあなたは思いますか?意識や能力の違いはもちろんあると思いますが、一般的に見れば、良いリーダーであっても、状況によって悪いリーダーといわれてしまう場合があります。なぜなら、課...

チームワークの高さを数値で評価する

チームワークの強さについては数値を使って客観的に評価することは可能です。

  1. チームメンバーに対する受身的な姿勢であるかの質問をする。
  2. チームメンバーの主体的・自発的行動に関する質問をする。
  3. リーダーや先輩社員の行動に対する捉え方に関する質問をする。
  4. リーダーや先輩社員の指導方法に関する質問をする。

上記の診断テストをすることによって、メンバーの自発性を阻害、抑制する行動を先輩社員やリーダーやマネージャーが取っていないかという事を確認でき、またメンバーの自発性はどれくらい育っているのか?の把握が可能になります。

社員の主体性診断テスト、及び、上司や先輩社員の自発性誘引スキル診断テストは近日中に作成する予定です。ご希望があれば、数万円程度でオーダーメイドを承ることも可能です。希望される場合は問い合わせよりご相談ください。

まとめ

チームワークは簡単に言えば、メンバー全員が「どれだけチームに貢献しようと行動、意識できているか」ということに集約されます。

「上司や先輩の指示や指導に従ってさえいればいい」

あなたの職場では上記の受身思考を持っているメンバーの比率は何割程度でしょうか?

メンバー全員の能力が変わらなくとも、全員が主体的・自発的に質問をしてくれれば、あなたはこれまでよりずっと楽に指示や指導ができるようになります。チームワークとは、別に特別な能力や個性がなくてもできます。

知識やスキルを教える前に意識改革ができていなければ、相手の行動は変わりません。

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